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更新日:2017年3月21日

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横須賀市基本構想全文

横須賀市基本構想

はじめに

わが国は現在、長寿化と少子化による人口構造の高齢化、インターネットの普及に代表される高度情報化、人々や企業の活動の国際化、資源、エネルギー消費の増大に伴うオゾン層の破壊や温暖化など地球規模の環境問題の発生という、大きな社会経済環境変化の渦の中にあります。また人々の価値観は変化し、生活行動も多様化しています。さらに阪神・淡路大震災や組織犯罪、金融不安などの発生によってわが国の安全神話は崩壊しました。
このように大きな変化の中で、人々は、快適な住環境や学ぶ場、職住近接によるゆとりなど、心の豊かさと生活の質を重視したまちづくりを求めています。地域間格差が縮小した今、都市は人々や企業によって選択される時代になり、画一化から個性化への発展が求められています。
また、横須賀には交通体系の改善、産業の活性化、財政の再建、新たな都市イメージの創出など、市民と企業と行政が協力して克服していかなければならないさまざまな課題があります。
これまですすめてきた平和産業港湾都市形成の精神を踏まえながら、人々が実感できる多様性のある豊かさの追求と横須賀らしい個性の創造をめざし、これまでの発想を超えた新しいまちづくりを行うことが必要です。
そのため、2025年に向けて「横須賀市基本構想」を策定します。

第1章まちづくりの基本目標

1.都市像「国際海の手文化都市」
横須賀には、半島特有の海と緑や東京湾唯一の自然島・猿島などの自然、鎌倉時代の三浦一族の史実や開国期を彩った歴史と文化の資産、多くの外国人の居住による国際的雰囲気と市民レベルで広がる国際交流、世界に誇る横須賀芸術劇場や先端的な研究開発機関の集積などの地域資源があります。
これらの地域資源を活用することにより、科学や芸術など幅広い分野における国際貢献や、日常生活の中で創造的な活動ができ、世界に向けて情報発信ができる可能性を持っています。
このため横須賀は、まちづくりの基本目標である都市像を「国際海の手文化都市」として、自然環境をはぐくみながら、人々がさまざまな交流を広げ、豊かでゆとりある安心した生活を実現し、海から世界へ、そして未来へと開いていく、国際性豊かな感性あふれる文化都市をめざします。

2.まちづくりの基本的考え方
これまでは、経済優先の社会構造を背景に、開発と保全、企業の論理と生活者の論理などを対立するものとしてとらえがちでした。また、高齢者や障害者などと共に生活するという意識は必ずしも十分ではありませんでした。
心の豊かさを求めるこれからの時代は、一人ひとりの個性や異なる価値観を尊重するとともに、自然環境を大切にすることが必要となります。人と自然、人と人が同じ空間で生き、存在する共生が求められます。
また、横須賀が新たな発展の可能性を見いだすためには、異なる文化、生活習慣や新しい情報などと接することが必要となります。人と人、都市と都市が、あらゆる機会を通じて、相互によきパートナーとして影響しあい、実り豊かな活動を行っていく交流が求められます。
さらに、都市活力を維持し、持続的な発展を図るためには、これまでの慣習や概念にとらわれることなく、常に新しいことに挑戦していく姿勢を持つとともに、貴重な地域資源を創造的に活用し、他の都市にない魅力を備えることが必要となります。新たに考え、決断し、行動する創造が求められます。
横須賀は、「国際海の手文化都市」の実現に向けて、「共生」と「交流」と「創造」を基本的考え方としてまちづくりをすすめます。

第2章まちづくりの基本戦略

横須賀は、交通渋滞の解消、雇用の場の創出、集客力の確保など、直面する大きな課題を抱えています。これらの課題を克服するためには、広域交通ネットワークと新しい都市の魅力を備え、広く他地域との交流と連携を深めていくことが必要です。
東京湾口道路をはじめとする広域交通ネットワークの整備は、東京湾岸地域の経済や文化など、あらゆる分野で一層活発な交流を深め「東京湾環状交流圏」ともいうべき圏域の形成を可能にします。横須賀も都市の魅力を高めることによって、これまでの地理的不利を克服し、新たな交流と連携を深めることができるようになります。
この東京湾環状交流圏の中で、横須賀は、国際的で個性的な知識や文化を発信し、人々が集まる魅力を備えるとともに、自然の恵みと職住近接によるゆとりを享受しながら、人々が安心して快適に暮らし、生きがいのある人生を過ごすことができる、「仕事」と「遊び」と「学び」と「暮らし」のバランスのとれた都市をめざします。
そのため、次のことに重点的に取り組みます。

1.都市の知的創造性を高める
湘南国際村や横須賀リサーチパークなどの研究開発機関や高等教育機関の集積、既存産業の高度化を図るとともに、国際的なコンベンションを誘致し、新しい知識や技術が生まれるまちを創出します。
研究開発機関や高等教育機関の集積などによる「知的創造環境」を活用し、次の時代を担う人材を育てるまちを創出します。
マルチメディアを普及し、異なる生活様式や言葉を持つ人々が、コミュニケーションができ、新しい生活文化が生まれるまちを創出します。

2.都市の感受性を豊かにする
市街地の街路樹やオープンスペースを彩る四季の花や樹木、そして丘陵部の緑など、花と緑に覆われた美しい景観を形成し、都会的な雰囲気の中にも心がやすらぐまちを創出します。
テーマパークや海洋性レクリエーション施設、国際規模の会議施設やスポーツ施設などを備え、国内はもとより世界中から人々が集まり、楽しさと感動を与えるまちを創出します。
国際的な音楽コンクールやジャズ祭などの催しを横須賀芸術劇場などで行うことにより、新しい芸術文化が生まれるまちを創出します。

3.都市のゆとりを生みだす
新たな産業の創出や都心型住宅の整備により職住近接を実現するとともに、交通体系を整備し、時間的なゆとりを生みだすまちを創出します。
海や山などの自然の中でリフレッシュしたり、身近にある生涯学習やスポーツ、音楽などの場を通じてふれあいながら、生きがいのある人生を過ごし、住み続けたいと思うふるさとを感じるまちを創出します。
男女の性別にとらわれず、お互いを尊重しあい、多様なライフスタイルを選択することができるまちを創出します。
子どもが心豊かで健やかに育ち、子育てに喜びや楽しみを持ち安心して子どもを育てることができるまちを創出します。
高齢者や障害者がいきいきと社会に参加し、安心して生活できる、長寿を喜べるまちを創出します。

第3章まちづくりの基本条件

1.人口
わが国は、21世紀初頭から総人口が減少し、高齢化が一層すすむと予測されています。この中で、横須賀だけが人口を大きく増加させることは望めません。人口減少や高齢化は、生産活動や消費活動に影響を及ぼし、都市の活力を低下させる懸念があります。
横須賀は、都市の活力を再生し、創造するため、都市活動を担う定住人口と交流人口を併せて「都市活力人口」とし、その増加をめざします。
このため、人口の流出を抑え、定住人口を維持するとともに、特に若年層の定着を促進し、人口構造の高齢化を抑制します。
また、東京湾環状交流圏などの形成により交流を活発にし、さまざまな目的で横須賀を訪れる交流人口を増やします。

2.産業
戦後の横須賀は、旧軍港市転換法により産業用地が大量に供給され、比較的大規模な製造業が臨海部に多数立地し、輸送用機械器具製造業を中心に発展してきました。「産業が都市をつくった」といえます。
現在は、ソフト化・サービス化社会、情報化社会といわれ、サービスや知識、情報を提供する産業や、集客力の高い観光などの産業が重視されています。また、良好な自然環境と安全性、利便性、快適性などを備えた魅力ある都市には多くの人が集まり、そして優秀な人材が育ち、新しい産業が生まれています。まさに「都市が産業を育てる」時代となっています。
横須賀は、時代の流れをとらえ、都市の魅力を創出し、産業を育てる都市をめざします。
このため、成長が期待できる産業を生みだす良好な生活環境と自然環境を創出します。
また、技術開発、新規創業などを生みだす人材、技術、情報が集まる基盤を形成するとともに、農業や漁業や中小製造業をはじめ横須賀を支えてきた産業の新たな成長を促進します。
さらに、集客力の高い商業やサービス業を集積します。

3.土地利用
横須賀は、三方を東京湾、金田湾及び相模湾の海に囲まれ、大楠山、衣笠山、武山及び野比にかけた市域中央部に連なる丘陵、海岸部及び内陸部の市街地などから構成され、平たん地は少なく、市街地が分散しています。
横須賀は、これらの特性を踏まえ、人と自然との共生に配慮し、都市的土地利用と自然的土地利用の調和を計画的にすすめ、良好な都市環境と都市活力を生みだす土地利用をめざします。
このため、海や緑などの自然環境の創造的活用や市街地の再整備による都市空間の創出を図り、新しい都市文化や産業をはぐくむ都市活動の拠点や地域の核を整備し、創造します。
また、さまざまな都市機能を結びつけ、人々のいきいきとした交流を促進する、市内交通ネットワークや広域交通ネットワークによる軸を形成します。
さらに、海と山と市街地の緑が互いに連続しあう自然に包まれた都市環境を生みだす、海と緑の自然ゾーンや住機能、産業機能などのバランスのとれた市街地ゾーンを地域の特性に応じて形成します。

第4章まちづくり政策の目標

横須賀は、「国際海の手文化都市」を実現するため、「共生」と「交流」と「創造」を基本的考え方として、次の5つをまちづくり政策の目標とします。
第1に、地域資源を積極的に活用し、都市の魅力を向上させ、情報発信を行うとともに、人、もの、情報などの流れを支えるネットワークを形成し、市外から多くの人が訪れる、「いきいきとした交流が広がるまち」をめざします。
第2に、市民共有の財産である自然を守り、育て、創造的に活用し、自然との共生のもとに、日常生活や経済活動を充実させ、人々が働き、学び、遊ぶことに喜びを感じられる、「海と緑を生かした活気あふれるまち」をめざします。
第3に、横須賀ならではの地域文化や新しい文化を創造するとともに、一人ひとりが、生涯を通じて学習でき、自己実現の機会を享受できる、「個性豊かな人と文化が育つまち」をめざします。
第4に、基本的人権が尊重され、保健、福祉、医療の充実した、心のふれあいがある良好な生活環境のもとで、等しく、健やかに、安心して暮らすことができる、「健康でやさしい心のふれあうまち」をめざします。
第5に、災害に強い都市構造、質の高い生活基盤、環境にやさしい循環型社会を築くとともに、都市生活の安全性とモラルを向上し、「安全で快適に暮らせるまち」をめざします。

1.いきいきとした交流が広がるまち
(1)全国や世界への情報発信に向けて、インターネットをはじめ、あらゆるメディアを積極的に活用します。
(2)国際交流や国内でのさまざまな交流を支える人材や団体を発掘し、育成し、活用します。
(3)余暇、知識、情報などの交流の場や人を呼び込む機会をつくります。
(4)横須賀港の機能を強化し、超高速貨物船(テクノスーパーライナー)などに対応した新たな物流拠点の形成をはじめ、海に広がる国内外とのネットワークを形成します。
(5)広域幹線道路などの整備を図り、東京湾口道路をはじめとする陸に広がるネットワークを形成します。
(6)光ケーブル、通信衛星、CATV網などを活用した双方向の情報通信ネットワークを形成します。

2.海と緑を生かした活気あふれるまち
(1)海や山林を積極的に手入れするなど、生活に潤いをもたらす自然環境を保全します。
(2)やすらぎのある都市空間を創出する自然環境を積極的に再生し、創造します。
(3)海や緑とふれあえる場や自然豊かな公園を整備するとともに、国営公園の誘致を図るなど、自然環境を創造的に活用します。
(4)農業、漁業などを自然共生型産業として振興します。
(5)人材、技術、情報などを生みだす高等教育機関や研究開発機関を集積するとともに、成長が期待できる産業の誘致や起業支援を行います。
(6)中小製造業やサービス業などをはじめとする既存産業の技術開発や業態転換、情報化への支援を行うとともに、異業種交流をすすめます。
(7)高齢者、障害者、女性等の就業支援などを行い、だれもが働きやすい環境をつくります。
(8)商業、業務、アミューズメント機能などを集積し、市街地のにぎわいをつくります。
(9)可能な限りの米軍基地の返還、自衛隊施設の集約・統合を要請します。また、返還施設は、都市活力の創造に向けて、早期に転用します。

3.個性豊かな人と文化が育つまち
(1)子どもの個性や創造性を伸ばす保育、教育を充実するとともに、子どもが心豊かで健やかに育つ地域環境をつくります。
(2)生涯を通じて、スポーツや芸術文化を楽しむことができ、多様な学習ニーズに対応できる場と機会を充実するとともに、地縁にとらわれない交流と連帯を支援します。
(3)高等教育機関、研究開発機関、企業などとの連携により、人づくりのためのしくみをつくります。
(4)海と緑の自然、国際性、歴史、横須賀ゆかりの人々などの資源を生かした地域文化を掘り起こし、継承し、振興します。
(5)美術、音楽、演劇など多彩な芸術文化を通じた国内外との交流により、新しい文化を創造します。
(6)市民や来訪者が親しみと愛着を持つことができ、魅力を感じられる秩序ある美しい都市景観をつくります。

4.健康でやさしい心のふれあうまち
(1)すべての人々が互いの存在を認めあい、差別を受けることなく、生活できる環境をつくります。
(2)高齢者や障害者をはじめ、すべての人々が安心して利用できる施設や社会参加できる機会をつくるなど、バリアフリーのまちづくりをすすめます。
(3)保健、福祉、医療の連携をすすめ、総合的な地域福祉サービスの質を高めます。
(4)総合的な地域福祉サービスを支える人づくりや場づくりをすすめます。
(5)地域医療のしくみを確立するとともに、身体の健康の維持・増進や心の健康に対するケアを充実し、生涯を通じた健康づくりをすすめます。
(6)コミュニティへの支援を行うとともに、世代間の交流をすすめます。

5.安全で快適に暮らせるまち
(1)都市施設などの耐災性の向上、ライフラインの多重化、オープンスペースの確保など、災害に強い都市構造を構築します。
(2)地すべりやがけ崩れなどの防止対策をすすめます。
(3)災害時に安全な避難や円滑な消火活動が行えるよう谷戸対策をすすめ、快適な生活環境をつくります。
(4)防災意識の啓発や自主防災活動を充実するとともに、災害時の救援・救護体制、復旧体制や災害情報通信ネットワークを整備します。
(5)消防、救急、救助体制を充実します。
(6)産業活動や日常生活に伴う公害防止をはじめ、防犯、交通安全、消費者保護などの対策をすすめます。
(7)快適な暮らしを支える生活基盤として、上水道、下水道、道路、公園、河川などを整備します。
(8)多様なニーズに対応した良質な住宅づくりをすすめます。
(9)廃棄物の発生や散乱を抑制し、減量化、資源化、再利用をすすめ、清潔できれいな環境をつくります。
(10)環境にやさしいクリーンエネルギーを活用します。

第5章まちづくりの推進姿勢

地方財政を取り巻く環境が厳しさを増し、行政需要が多様化するこれからの時代のまちづくりでは、市民の自主的な行動のもとに、市民と企業と行政がよきパートナーとして連携することが必要です。行政とともに市民も企業も新しい時代を切りひらく創造性を発揮し大胆な改革をすすめ、自らの知恵と責任でまちづくりに取り組まなければなりません。
このような中で行政は、中央主導の政策に依存、追従するのではなく、自立性を持って、新しい課題に対応できる効率的な都市経営を行うため、積極的な行財政改革の推進や地方分権拡充への努力をすることが必要です。
また、市民の日常生活圏は行政圏域を越えて広がっており、一自治体だけで取り組むには解決が困難な課題もあります。市域を越えた行政の積極的な交流と連携が必要です。
そのため、次の3つを基本としてまちづくりをすすめます。

1.市民協働によるまちづくりの推進
(1)情報の公開、情報の提供を積極的に行い、情報の共有化をすすめるとともに、個人情報の保護を充実します。
(2)広聴活動を充実し、市民や企業のニーズに柔軟に対応します。
(3)計画策定や事業実施に当たっては、市民や企業との合意形成の機会を充実し、協働してまちづくりに取り組みます。

2.効率的な都市経営の推進
(1)時代のニーズに合う機能的で簡素な組織づくりや政策立案機能を強化するとともに、職員の意識改革、創造力と行動力の豊かな人材の育成、効果的な人員配置などを行います。
(2)市民や企業のニーズに柔軟に対応して事業を見直し、また、経費の節減、市債依存体質からの脱却、自主財源の確保など財政の健全化をすすめるとともに、情報化を推進します。

3.地方分権と広域連携の推進
(1)地方分権の拡充による国や県との役割分担の見直しと自治体の自己決定権の拡大を推進します。
(2)市民生活における広域的な対応を図る必要がある分野について、国、県及び近隣市町との交流と連携を推進します。

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