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更新日:2018年2月20日

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平成29年(2017年)9月4日所信表明

平成29年(2017年)9月4日(月曜日)平成29年 9月定例議会本会議

所信表明

 

(あいさつ)

 多くの皆様のご支援・ご支持をいただき、晴れて第37代の横須賀市長となりました。

 しかし、市長になることが、ゴールではありません。多くの方々から「横須賀をどうにかしてほしい」という切実な声をいただいています。横須賀の復活こそが、私が目指すゴールです。

 そのためには、引き続き、皆様のご理解とご協力が必要です。何卒、よろしくお願いいたします。

 本日は、貴重なお時間をいただき、市政運営に対する私の基本的な考え方や、横須賀復活に向けた施策や手順について述べさせていただきます。

 この3月に市長選に挑戦することを決意してから、投票日までの3か月は、文字どおり、あっという間でした。横須賀中を駆け回り、いろいろな地区で多くの方々の声が聴けたことを、大きな財産と考えています。

 また市長に就任して、2か月になります。この間、市民の皆様との意見交換を始めとして、関係団体、県や国などと打合せを重ね、庁内の各部局とのヒアリングを行ってきました。

 克服すべき課題の多さ大きさを認識するとともに、是が非でも横須賀の復活を果たさねばならないと、改めて闘志をかき立てられたところです。

 

(基本姿勢)

 さて、7月10日に初めて市長として登庁した際、市役所の職員に対して「忠恕」という言葉を用いて訓示を行いました。

 これは孔子が唱えたもので、現代では「自分の良心に忠実であり、他人に対する思いやりが深いこと」と言われています。つまり、公務員である前に、人として、思いやりのある人間であってほしい。公務員は、ともすれば、事業を行うことが目的化してしまい、そもそも、なぜその事業を始めることとなったのか、忘れがちになってしまう。事業の先には、必ず、市民がいる。その市民に思いをはせる、思いやりのある人であってほしい、こういう趣旨の話をしたところです。

 市長は、市のトップと考えていますが、これは「先頭」という意味です。
 これからの市の仕事を血の通ったものにする、私がその先頭に立っていく、これが私の基本姿勢です。

 

(基本方針)

 私は、政治・行政の要諦は、住民福祉の向上と経済の活性化であると考えています。

 この8年間、年々増加する社会保障費への対応には多大な経費が必要だということを理由に、打つべき施策を行ってこなかった、これが今日の横須賀の衰退を招いた元凶と考えています。また、住民福祉の向上についても、計画行政の名のもとに、直面する課題に向き合ってこなかったようにも思います。

 私も基本的には、財政規律は重んじるべきと考え、その時々の市長に対して財政基本計画策定の必要性を説いてきました。しかし、財政規律が維持できても、横須賀のまちが衰退してしまっては、それは本末転倒です。

 横須賀が衰退の一途から脱却するためには、今がラストチャンスだと考えています。今こそ、積極投資する市政へと転換すべきです。積極投資を基本方針として、これからの施策を展開していきます。

 

(横須賀復活のための3つの構想)

 私は、これまで「海洋都市構想」「音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想」「谷戸再生構想」の3つの構想によって、横須賀を復活させると訴えてきました。ここで改めて、3つの構想についてどのように考えているのか、お話ししたいと思います。

 まず、海洋都市構想ですが、海は万物の源です。現代社会でも、私たちに多くの恩恵を与えてくれています。三方を海に囲まれている地の利は、圧倒的なアドバンテージです。自由が丘や吉祥寺、麻布といったまちは、どんなに頑張ってもまちに海を持ってくることはできません。このアドバンテージをまちづくりに活かしていくのです。

 相模湾と東京湾という、性格の異なる2つの海に面している特徴を活かした、豊かな食の提供。

 輸送能力に着目した、新たな航路の整備。

 都心から1時間という立地を活かした、マリンレジャー・マリンスポーツの充実。

 海岸線そのものを展示室と捉えての、海を感じるイベントや展示の実施。

 JAMSTEC(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)に代表される、海洋研究機関とのコラボレーションによる横須賀発の産業技術の創出など、豊かな自然とビジネスを融合させたまちづくりを進めます。

 音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想は、難しい話ではありません。まず、横須賀に住んでいる人が楽しくなる、そうでなければ外から人を惹きつけることはできません。そのために、音楽やスポーツを中心とした、エンターテイメントの力を使うのです。

 音楽には、人を癒し、気分を高揚させ、懐かしい思い出をよみがえらせる不思議な力があります。

 スポーツには、努力をする気持ちを養い、チームワークを身に付けさせ、達成感を味わったり、悔しさをバネに更なる努力に向かわせるという力があります。

 音楽フェスティバルやダンスフェスティバルの開催、トップアスリートが集う場の提供や大規模なスポーツ大会の誘致などで、「本物」に触れる機会を増やし、市民はもちろん観光客ももっと楽しめるまちづくりを進めます。

 谷戸再生構想は、わかりやすく言えば「個性ある地域のコミュニティの再生」を目指すことです。

 我が横須賀でも、地域での支えあいの精神が、希薄になってきています。「やらされているように感じてしまう地域活動」そんな声を聴きます。これでは、地域活動をした側も受けた側も、幸せな気持ちになれません。地域活動の成果が実感できるような、感謝の言葉が飛び交うようなまちづくりが必要です。

 また、地域には様々な年齢や職業の方、多様な経験を積まれた方が暮らしています。これらの方々が、子どもたちに関わることで、地域は学びの場になり、誰もが先生になります。子どもたちは、感謝の気持ち・思いやりのこころ・してはいけないこと・危険なことなどを学び、横須賀で育った子どもは立派に成長する、そんなまちにするのです。

 横須賀には平地が少なく、比較的小規模なコミュニティが数多くあり、それぞれが地域特性に富んだ性格をもっています。今一度、それぞれがもつ地域特性を活かしながら、コミュニティの再生を図っていきます。

 

(横須賀復活の4つの計画 その1経済・産業の復活)

 ここからは、大きな構想だけではなく、具体的な施策を念頭にした4つの復活計画について、お話しします。

 まずは、経済・産業の復活です。

 国道 357号の延伸が実現すれば、国道16号の渋滞が解消され、物流コストも下がります。

 久里浜港には、浦賀水道の混雑の影響を受けないという大きな長所があり、首都圏の物流の拠点となり得ます。

 中心市街地や追浜駅前、JR久里浜駅周辺などの再開発も、横須賀の経済を飛躍させる原動力となります。

 横須賀にはこういったポテンシャルがあるのです。こんなものじゃないのです。こういったことを、国や県としっかりと連携して取り組み、早期に実現させます。

 また、中小企業振興としては、企業が持つアイデアや技術を事業に結びつけるためのアドバイザー制度や、一度、事業で課題が生じてしまうと、次の一手が打てなくなってしまう現状を打破し、意欲ある方々が、再チャレンジできる融資制度や人材紹介制度等をつくっていきます。

 

(その2 賑わいの復活)

 次に、賑わいの復活です。

 経済・産業が復活すれば、まちの賑わいも復活してきます。その上、横須賀には恵まれた自然や歴史遺産がありますから、これらを活用して、もっと人を呼び込んでいきます。

 都心からわずか1時間で、マリンレジャーが楽しめ、豊かな自然が堪能でき、日本遺産も体感できるのです。長年、ここに暮らしている私たちが、決して見飽きることがない横須賀の風景。ちょっとの工夫で、何度も訪れたくなるまちになります。

 スポーツの拠点・施設の充実や音楽フェスティバルの開催など、音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想と併せ、ストーリー性のある仕掛けづくりをしていきます。

 

(その3 子どもの教育の復活)

 次に、子どもの教育の復活です。

 人生の初期教育が重要ということは、国際的にも言われていることです。この大切な初期教育について、経済的負担が軽減できるように、幼稚園・保育園の段階的無償化を行います。

 また、「全国学力・学習状況調査」の結果において全国平均を下回っている本市小中学生の学力を向上させていくことは、重要な課題であると認識しています。教育委員会とよく連携を図りながら、これまでの成果を踏まえ、更なる取り組みを進めます。

 放課後児童クラブについては、運営時間の延長や、それに伴う指導員の皆様の負担が軽減されるよう人材の確保を支援します。また、横須賀の放課後児童クラブは、そこを必要とされる皆様の献身的な支え合いに頼っているのが現状です。保護者の皆様の運営参加への負担が軽くなり、保育料の見直しも図られるよう、放課後児童クラブ運営への市役所の関わりを深めていきます。

 また、若い世代の結婚や子育てに関する希望を後押しする施策として、小児医療費助成の拡大に取り組みます。

 まず、対象年齢をこれまでの「小学校6年生まで」から「中学校3年生まで」に一気に3年引き上げることとします。また、一定の所得があっても、急に生じる医療費の支払いは困難という場合もありますから、これまでの所得制限を撤廃することで、医療費の心配なく、子ども達が診療を受けられるようにします。

 

(その4 暮らしやすさの復活)

 最後に、暮らしやすさを復活させます。

 谷戸の高台や道路が狭く路線バスが通れない地区から、駅や病院などへの足としてコミュニティバスの導入を促進したり、AI(人工知能)を活用した相談機能の充実や、コンビニでの収納・住民票の交付などにも取り組んでまいります。

 また、これからの時代、福祉施設や保育園で働く皆様が働きやすいようにしていくことが、皆様の暮らしやすさに繋がっていきます。福祉の現場では、どうしても肉体的な重労働が多くなります。「たいへん」で「難しい」部分は介護ロボットなどの先進技術で解決し、介護の現場に、笑顔やゆとりを増やします。

 

(復活計画と総合計画との関係)

 ここで、これらの復活計画と「基本構想・基本計画」との関係について、お話しいたします。

 現在の基本構想は平成9年(1997年)から平成37年(2025年)を対象にし、基本計画は平成23年度(2011年度)から平成33年度(2021年度)を対象としています。

 現在の基本計画は、市議会の皆様からご議決をいただいており、また、私も当時、議員の一人として賛成したものであります。その内容としては、子育て・教育、地域経済の活性化、集客・定住、環境、コミュニティ機能の強化などを重点施策としていて、私が今後進めていこうとすることと、合致しています。

 つまり、現在の本市の状況は、基本計画にその責があるのではなく、しっかりと対応すべき分野に、必要な予算配分がなされなかったこと、つまり政策判断の誤りが原因だと考えています。

 そこで、基本計画について、直ちに見直すということはせず、先に述べました復活4計画については、今後、4年間で戦略的に進めていく行政計画として、来年度を初年度とする(仮称)横須賀再興プランを策定し、来年度予算案に併せてお示ししてまいります。

 基本計画は、その最終年度が平成33年度(2021年度)でありますので、私の任期中のしかるべき時から見直し作業に着手し、平成34年度(2022年度)からの新計画をスタートさせたいと考えています。また、その際には、基本構想についても併せて見直し作業を行うことが適当と考えているところです。

 なお、(仮称)横須賀再興プランの財源的裏付けについては、今後の財政収支見通しとして、プランと併せてお示ししたいと考えております。

 

(ファシリティマネジメントの推進について)

 次にファシリティマネジメントの推進についてです。

 私自身、議員時代に、もう10年以上も前からファシリティマネジメントの重要性を訴え続けてきましたので、今後の人口減少社会に向けて、公共施設をどうしていくべきかしっかりと考えていく必要があると認識しています。

 しかし、個別施設の面積削減をクローズアップした現行の計画では、市民の皆様の理解は得られないと思いますし、私自身も納得できるものではありません。

 現行の計画は凍結し、1度立ち止まって精査した上で、例えば、中心市街地等での再開発との連携や、地域コミュニティの再生に寄与するような公共施設の更新や再編のあり方、将来像などについての戦略的なプランを策定してまいります。

 特に、早ければ平成30年度から実施予定としていた「産業交流プラザを廃止して、貸室を総合福祉会館へ集約する」というプランについては一旦凍結し、全体像を精査する中で、改めて検討してまいります。

 

(基地について)

 次に基地についてです。

 基地についての私の姿勢を述べる前に、現在の日米安全保障体制、そして日米同盟についての私の基本的な考え方について、ご説明させていただきます。

 東西冷戦が終結し、大規模侵略の蓋然性は極めて低くなったものの、安全保障上の新たなリスクや課題が出現し、日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増しているというのが現在の状況だと思います。

 これらのリスクや課題に日本一国で対応することには、やはり限界があるのではないか、そのために、基本的な価値観を共有し、総合的な国力を持つ米国と安全保障条約を結び、日本の防衛力と米軍のプレゼンスを背景に、日本の平和と安全が維持されている現状については、私は正しい選択であると考えています。

 そして、この日米安保体制を中核とする日米同盟は、アジア太平洋地域、さらには世界全体の平和と安定、そして繁栄のための公共財として機能していると言われています。

 横須賀には、地理的、そして歴史的な要因等により、米海軍基地が存在し、空母打撃群が前方展開されています。陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、そして防衛大学校も所在しています。

 横須賀が、日本、ひいては、アジア太平洋地域全体の安全保障を支えている現状に、私はむしろ誇りを持つべきだと思います。

 私にとっては、自衛隊関係者はもちろん、米海軍関係者も全て市民です。

 今後は自衛隊、そして米海軍関係者の方たちとは、これまで以上の関係を築き、率直な意見交換を重ねながら、新たな方策や課題解決に取り組んでまいりたいと考えています。

 一方で、市民生活の安全・安心の確保については、市民の生命・財産を守るべき市長としての当然の責務であります。

 また、米海軍基地や自衛隊施設が中心市街地や港湾の要所を占め、まちづくりに少なからず影響があることも事実です。国に対しては、地域振興策も含め、言うべきことは言い、求めるべきものは、しっかりと求めていく。私は、このような姿勢で取り組んでまいりたいと考えています。

 

(目指すものは「誰も一人にさせないまち」)

 横須賀を復活させる。これまでずっと訴えてきたことです。

 これに対して、ノスタルジーすぎるとか、最近の人にはピンと来ないといったご指摘もいただきました。

 そこで、横須賀復活の先にあるものを、お示しするようにしてきました。

 それは「誰も一人にさせないまち」です。ひとり暮らし高齢者だけのことではなく、親御さんの介護に忙殺される方、会社経営で壁に直面している方、子育てに悩む方、学校に登校したくてもできない方など、日々のことや将来に対して不安を抱えている方々に、寄り添えるまちにしていく、これが横須賀復活の先にある、最終的な目標です。

 横須賀復活の道のりは、決して平たんではないと思います。しかし、その先にある輝かしい将来を、血の通った暮らしやすい横須賀を目指して、共に歩みを進めていこうではありませんか。

 「協調と連帯」。これが今の横須賀にとって一番大切なことであると私は考えています。「協調と連帯」を図ることで、誰しもがわかりあえないはずはないと私は信じています。

 また、「協調と連帯」を阻むものは差別や偏見、権威主義や猜疑心、不信感、おごりなどであると考えています。私はこういった阻害要因を排除していくことで、「協調と連帯」が図られたまちとして「横須賀」を復活させていきたい。そのためには、行政、議会、関係団体、市民の皆様が、一丸となって全員野球で取り組む必要があると考えています。

 もとより、私はその先頭に立って、これからの4年、脇目も振らず邁進してまいります。是非とも、ご理解とご協力をお願いいたします。

お問い合わせ

市長室秘書課
横須賀市小川町11番地 本館1号館3階 <郵便物:「〒238-8550 秘書課」で届きます>
電話番号:046-822-8118
ファクス:046-824-2610

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