○横須賀市スポーツ振興条例

令和7年12月17日

条例第84号

横須賀市スポーツ振興条例をここに公布する。

横須賀市スポーツ振興条例

スポーツは、心身の健全な発達を促し、豊かな社会を築く基盤となるものであり、全ての人々に喜びと感動を与える世界共通の文化です。

また、スポーツは自らの体力、年齢、技術、目的等に応じて、生涯にわたり楽しむことができ、これにより市民一人一人の生活の質や幸福度が高まります。

加えて、市民同士の連帯感や地域の絆を強め、地域の活性化及び地域振興に寄与するものです。

こうしたスポーツが生み出す恩恵を市民の誰もが享受する権利があり、それが損なわれることがあってはなりません。障害等の有無にかかわらず、全ての市民が平等にスポーツを楽しめる環境を整えること、また体罰、暴力、その他ハラスメントや事故の危険性を防止し、健全かつ誠実なスポーツ活動を追求できるようにすることが重要です。

さらに、本市は、三方を海に囲まれ、起伏に富んだ地形を有し、豊かな自然環境を生かした様々なスポーツ活動を行うことができます。また、近年では複数のプロスポーツチーム等の拠点整備やeスポーツやアーバンスポーツを含む多様な形態を通じて、新たな価値観の共有やさらなるコミュニケーションの促進の可能性が生まれてきています。これは本市の大きな強みです。

私たちは、スポーツを「する」ことで健康を育み、「みる」ことで感動を共有し、「ささえる」ことで、その魅力を次世代に伝える役割を担っています。

市民、スポーツ関係団体及び市が連携し、本市の持つ強みを最大限に生かし、スポーツが持つ力や可能性を理解し、それぞれの役割を果たすことにより、スポーツを核とした活力あるまちづくりを行うため、ここに、横須賀市スポーツ振興条例を制定します。

(目的)

第1条 この条例は、スポーツを核としたまちづくりの基本理念を定め、市の責務及び市民等の役割を明らかにするとともに、スポーツ振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、市民の誰もが生涯にわたりスポーツを楽しみ、もって市民の心身ともに健康で心豊かな生活及び活力ある地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) スポーツとは、心身の健全な発達、健康の保持増進及び体力の向上、精神的な充足感の獲得等のために、個人又は集団により行われる運動競技及び趣味又は健康を目的とする運動、野外活動、レクリエーション等の健康を意識して身体を動かすことをいう。

(2) 市民とは、市内に居住し、通勤し、又は通学する者をいう。

(3) スポーツ関係団体とは、市内においてスポーツを「する」「みる」「ささえる」活動を行う全ての団体をいう。

(4) スポーツ活動とは、スポーツの実施、指導、観戦、スポーツイベントの運営等のスポーツを「する」「みる」「ささえる」活動等をいう。

(基本理念)

第3条 スポーツを核としたまちづくりのために、市民、スポーツ関係団体及び市が協働して、次に掲げる事項を基本として進めなければならない。

(1) 市民一人一人が自らの健康状態に応じて、スポーツ活動に親しみ健康の保持増進ができること。

(2) 全ての市民が生涯にわたりスポーツに親しむことができる機会が確保されるように努めること。

(3) 障害者が自主的かつ主体的にスポーツ活動を行うことができるよう、障害の程度及び特性に応じて必要な配慮がなされるよう努めること。

(4) 市民の安全・安心の確保が図られるとともに、健全かつ誠実なスポーツ活動が実施されるように努めること。

(5) スポーツを通じ、世代間及び地域間の交流並びに国際交流を促進し、地域の活性化を図ること。

(市の責務)

第4条 市は、この条例の基本理念にのっとり、スポーツを核としたまちづくりを推進するため、スポーツ関係団体と連携を図りながら、スポーツ振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するものとする。

(市民の役割)

第5条 市民は、スポーツに対する関心及び理解を深め、自主的かつ積極的にスポーツに親しみ、又は楽しむことにより、心身の健康の保持増進及び体力の向上に努めるものとする。

2 市民は、自らがスポーツ活動の担い手であることを認識し、スポーツを「する」「みる」「ささえる」ことにより、スポーツ活動への積極的な参画に努めるものとする。

(スポーツ関係団体の役割)

第6条 スポーツ関係団体は、市民がスポーツに親しむことができる機会を提供し、スポーツの普及及び市民のスポーツに関する技能向上のための活動等を通じてスポーツの振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(スポーツ推進計画)

第7条 市は、この条例の基本理念の実現を目指すための施策の体系としてスポーツ推進計画を策定するものとする。

2 前項の計画は、市民、スポーツ関係団体その他のスポーツに携わる者の意見を踏まえたものとするよう努めるものとする。

3 スポーツ推進計画は、スポーツをめぐる環境の変化を反映させ、見直しを図るものとする。

(生涯にわたるスポーツ活動の推進)

第8条 市は、市民が日頃からスポーツに親しめるようスポーツ活動への参加を促し、生涯にわたって体力、適性、健康状態等に応じてスポーツ活動を継続することで、心身ともに健康で幸福な生活を営むことができる機会の確保及び環境整備を進めるために必要な施策を講ずるものとする。

2 市は、スポーツと健康の関連性、スポーツ活動を行う上での効果的な方法等について知見を蓄積し、当該知見をもって生涯にわたるスポーツ活動の習慣化を促進することにより、市民の健康保持増進を図るものとする。

(障害者スポーツの推進)

第9条 市は、障害の有無にかかわらず誰もがスポーツを共に楽しみ、互いに尊重しつつ体を動かす喜びを感じることができる機会を提供するために必要な施策を講ずるものとする。

2 市は、広く市民が障害者スポーツへの関心を高め、理解を深めることができるよう、周知及び交流の促進に努めるものとする。

3 市は、障害者が自主的かつ主体的にスポーツ活動に参加することができるよう、障害者スポーツを実践しているスポーツ関係団体の情報を収集し、スポーツ活動に参加しようとする障害者への情報提供を行うとともに、スポーツ活動に参加できる機会の提供を図るよう努めるものとする。

4 市は、障害者が安全かつ安心してスポーツ活動を行うことができるよう、市のスポーツ施設の積極的なバリアフリー化を推進するものとする。

(子どものスポーツ機会の充実)

第10条 市は、子どもの心身の健全な発達及び体力の向上が図られるよう、学校、スポーツ関係団体、家庭等と連携し、子どもに対するスポーツ活動の機会の提供及び充実に向けた取組を促進するために必要な施策を講ずるものとする。

2 市は、子どもがスポーツ活動に積極的に参加し、生涯にわたりスポーツに親しみ、充実したスポーツ活動を行うことができるよう、科学的知見及び医学的知見を生かしたスポーツに関する知識及び技能の習得に対する支援、スポーツ活動ができる環境の整備、人材の確保その他必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

(スポーツにおける健全性等の向上)

第11条 市は、市民がスポーツ活動を行う際に、心身の安全・安心が確保できるよう、体罰、暴力及びその他のハラスメント行為の防止並びにスポーツ事故その他スポーツによって生じる怪我等の防止及び軽減を図るために必要な施策を講ずるものとする。また、マナー及びモラルの向上により、「する」「みる」「ささえる」のあらゆる立場において健全かつ誠実なスポーツ活動の促進を図るものとする。

(スポーツへの関心の醸成)

第12条 市は、スポーツに関する施策を策定するときには、体力、年齢、性別その他の事情にかかわらず、様々な人がスポーツの持つ価値を理解し、及び関心を持ち、スポーツに親しむ機会を得られるよう特に留意するものとする。

2 市は、スポーツ関係団体と連携し、あらゆるスポーツの普及を行い、市民が気軽に取り組むことができるよう必要な施策を講ずるものとする。

3 市は、市民のスポーツへの関心を高めるため、プロスポーツチーム等との連携及び新しいスポーツ文化の創造に積極的に取り組むよう努めるものとする。

(自然環境を活用したスポーツの普及)

第13条 市は、本市の特性である豊かな自然環境の保全に配慮しつつ、これを活用したスポーツの普及のために必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

(スポーツによる地域振興)

第14条 市は、人と人との世代間交流及び地域間交流並びに国際交流を促進し、地域の活性化及び連帯感の醸成を図るため、スポーツ活動への支援その他必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

2 市は、スポーツ関係団体と協力して、あらゆる地域資源及び観光資源を活用し、スポーツに関する各種大会並びに競技会、イベント及び合宿の開催又は誘致に積極的に取り組むものとする。また、地域の賑わいや活力の向上につながるよう、その環境整備及び施策の充実に努めるものとする。

3 市は、スポーツ関係団体と協力して、地域に根差したスポーツ活動を継続して行うことができるようスポーツ活動に寄与する人材の確保及び育成に努めるものとする。

この条例は、令和8年4月1日から施行する。

横須賀市スポーツ振興条例

令和7年12月17日 条例第84号

(令和8年4月1日施行)