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更新日:2018年9月1日
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製鉄所で働いていたフランス人はどんなものを食べていたのでしょうか。フランス人神父の記録によると、ある日の夕食メニューは「オニオンスープ、香草入りのオムレツ、胡麻油をかけたサラダ」。意外とシンプルです。ちなみにヴェルニーをはじめとするフランス人技師らが帰国した後、シェフや給仕として働いていた日本人の中には、現在の神奈川歯科大学のあたりでフランス風の家庭料理店を開業した人もいた、ともいわれています。
フランス風の家庭料理店が開業されたとされる場所(現在は神奈川歯科大学):地図16
フランス人技師たちにパンを食べさせるため、横須賀製鉄所内に直径2メートルもある石造のパン焼き釜がつくられました。設置場所の記録はありませんが、フランス人技師の居住区ではないかと思われます。横須賀製鉄所を通して、横須賀はさまざまなフランス文化の発信地となり、フランスは横須賀にとって身近な存在となりました。ちなみに、ふつうのフランスパンとは一味違うやわらかい口当たりのソフトフランス(または、白いフランスパン、甘いフランスパン)をご存知でしょうか。市内のパン屋さんで日本人向けに考案され、今では横須賀名物として愛されています。
石造のパン焼き釜があったと思われるフランス人技師の居住区があった場所:地図17
1970年、横須賀市は、ヴェルニーがかつて勤務していた海軍工廠のあったフランスのブレスト市との間に姉妹都市を締結しました。ブレストはブルターニュ地方にある港湾産業都市です。横須賀海軍カレー本舗1階のYYポート横須賀の土産・物産コーナーでブレストの物産であるシードル(リンゴのお酒)を取り扱っています。
YYポート横須賀:地図18
かつて横須賀製鉄所の一部があったショッパーズプラザ横須賀の横にあるデッキから、在日米海軍横須賀基地や海上自衛隊司令部の周辺を海から一周できる「YOKOSUKA軍港めぐり」を楽しむことができます。約1時間の短い船旅です。”Bonvoyage!(良い旅を!)”
YOKOSUKA軍港めぐり 船着き場:地図19
温暖な気候、豊かな緑と海に囲まれた南仏プロヴァンス地方は、ゴッホやゴーギャンら多くの芸術家が愛した素朴で心温まる風光明媚な田舎。太陽の光があふれ、青い海、ラベンダー、オリーブなどの畑、中世の遺跡が数多く残る美しい街並が広がります。
新鮮な農産物や魚介類が並ぶ市場など豊かな食文化が栄え、ヨーロッパ有数のリゾート地としても人気の高いプロヴァンス。「ソレイユの丘」はこのプロヴァンス地方の景観をモチーフに、美しい街並と緑の牧場が魅力です。
ソレイユの丘:地図20
横須賀製鉄所の跡を望むJR横須賀駅前に、フランス式庭園様式を取り入れたヴェルニー公園があります。園内には、ヴェルニーと当時の勘定奉行小栗上野介忠順の胸像や、広場を中心にフランス式花壇や噴水、洋風あずまやなどが設けられ、フランスの品種を中心とした95品種・約2,000本のバラが彩りを添えています。海沿いには横須賀本港を一望できるボードウォークがあり、潮風の中で散歩を楽しめます。
公園内には本市の姉妹都市となっているフランスのブレスト市があるブルターニュ地方の明るく、活気ある港町のイメージのカフェ・レストラン「コルセール」があります。
ヴェルニー公園内のバラ園:地図21
横須賀はかつて造船の街として栄えましたが、今度は車のお話。日本に初めて自動車を輸入したのはフランス人だったそうです。
ちなみに私たちにもなじみの深いフランスの自動車メーカーであるルノー。現在、日本で販売されているルノー製の輸入車は、フランスの工場で生産された後、全て横須賀の日産自動車の追浜工場に輸送され、日本に合わせた仕様の変更や点検・整備を行った後、日本全国へ送られていきます。ここでも、横須賀からフランスの香りを全国へ運んでいます。
日産自動車 追浜工場:地図22