総合案内 > 健康福祉・子育て教育 > 歴史・文化 > 文化財 > 横須賀市内の指定重要文化財等 > 神奈川県指定重要文化財等 > 木造 薬師如来坐像(もくぞうやくしにょらいぞう)
更新日:2010年11月1日
ページID:3421
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指定年月日:昭和41年(1966年)7月19日
薬師如来は薬師瑠璃光如来ともいわれ、東方瑠璃光世界の教主で、瑠璃光王、また大医王仏とも呼ばれる。
除病安楽・息災離苦などの十二の誓願を立てて、衆生の病苦や無明を救う法薬を与えるきわめて現世利益的な仏として、古代より大衆の尊崇をうけてきた。
最寶寺の本堂に祀られる薬師如来像は、寺伝によると鎌倉扇ケ谷に創建された天台宗当時の本尊といわれる。像は寄木造玉眼入り、像高は86.5cmである。薬壺・彩色は後世のもので、光背及び台座を欠く。
頭部螺髪は刻み出し、地髪は幾分広がりをみせて盛り上がり、髪際はカーブをえがき面部はこの時期の特徴である幾分目尻の上がった切れ長の目、張りのある引き締まった威厳のある相である。
膝前は両脚先を衣にかぶる作りとし、その衣文ひだの複雑な重なりは破綻なくまとめられている。全体に鎌倉後期の宋朝風の影響が顕著で、鎌倉地方仏の如来形としても典型的な像である。
中世の薬師如来像の遺存例は、鎌倉地方でも少なく、優作として貴重である。
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