総合案内 > 健康福祉・子育て教育 > 健康・医療 > 健診・検診・がん対策 > 中学2年生のピロリ菌対策事業について
更新日:2025年11月4日
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ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は、感染により胃粘膜等に棲みつく細菌です。感染は免疫力(抵抗力)が弱く、胃酸の分泌も不十分な5歳以下に起こるとされていて、上下水道などの衛生環境が整っていなかった時代には、井戸水の飲用などの水系感染が主な原因だったと考えられていますが、現在では、衛生環境の向上により、乳幼児期における親子間での経口感染が、主な原因の一つと考えられています。
ピロリ菌に感染すると、胃粘膜に炎症が起こり、それが持続することで胃の萎縮が進みます。また、感染すると除菌をしない限り胃粘膜等に棲み続けていて、炎症が長期にわたると胃潰瘍や胃がんの原因になります。
WHO(世界保健機関)の関連機関である国際がん研究機関(IARC)は、ピロリ菌は胃がんの発がん因子であるとしており、国立がん研究センターの研究でもピロリ菌の持続感染は胃がんのリスク要因であるとしています。
ピロリ菌の感染が胃がんのリスクであることは科学的に証明されていることからも、がん予防として胃がんとピロリ菌に関する理解を促進する必要があります。
横須賀市では、乳幼児期からの感染の長期化を防ぎ、胃がんになるリスクを低減することを目的とし、若い世代からのピロリ菌対策を実施しています。
中学2年生のピロリ菌対策事業の対象は、横須賀市に住民登録があり、検査を希望するすべての中学2年生が対象です。
【中学2年生を対象とした理由】


市では、平成24年度(2012年度)から胃がんリスク検診を開始しました。その後令和元年度(2019年度)4月に「横須賀市がん克服条例」を施行。第8条にピロリ菌に関わるがん克服施策について規定し、令和元年度(2019年度)から中学2年生ピロリ菌検査・除菌事業(令和2年度から「中学2年生のピロリ菌対策事業」に改称)、令和5年度(2023年度)から20歳・30歳の胃がんリスク検診を開始し、ピロリ菌に着目した施策を推進しています。

令和元年度(2019年度)から市内在住の中学2年生のうち希望者を対象に、「中学2年生のピロリ菌対策事業」を実施しています。一次検査から除菌後の確定検査まで全額公費負担で受けることができます。
令和5年度(2023年度)、従来の胃がんリスク検診に加え、4月1日現在20歳、30歳の方に無料受診券を郵送する「20歳・30歳の胃がんリスク検診」を開始しました。子育て前の若い方に検診を受けていただくことで、ピロリ菌の早期発見から除菌につなげ、がんの予防を行うとともに、乳幼児期における親子間の経口感染の予防につながることも期待されます。
市では、平成13年度(2001年度)から従来の胃部エックス線検査に加え、ペプシノゲン法を導入し、平成24年度(2012年度)からは胃部エックス線検査を廃止し、ピロリ菌の有無を調べるピロリ菌抗体検査と、胃の萎縮を調べるペプシノゲン検査を組み合わせた胃がんリスク検診を実施しています。
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