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更新日:2021年8月10日
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武山 大楠山
現在、市内の樹林地において、マテバシイやコナラなどの一部の樹種が立ち枯れする「ナラ枯れ」の被害が確認されています。平成29年度に長沢と津久井で初めて被害を確認して、それ以降被害が拡大しています。
ナラ枯れとは、カシノナガキクイムシが媒介する「ナラ菌」によって、マテバシイやコナラなどブナ科の樹種が枯れる被害です。ナラ類やシイ・カシ類以外の植物への影響が出た事例はありません。また、人体やほかの動物に影響はありません。
主に直径40cm以上の大径化した樹木が被害を受ける可能性が高いと言われています。また、枯れたように見えても、30~70%の樹木(樹種により異なる)が翌年新しく芽吹くと言われています。
また、ナラ枯れは一般的に5年程度をピークに終息へ向かう事例がほとんどです。
さらに、市内の樹林地は、多様な樹種で構成されているため、ナラ枯れの被害を受けない樹種も混在していることと、上記の通り回復する可能性もあるため今後の推移を注意深く見守っています。
山の全ての樹木が枯れることはありません。
資料提供 森林総合研究所
カシノナガキクイムシは、春から夏にかけて樹木内に穿入し、翌年の春先から飛び立ちます。
(樹木内に留まるのは概ね1年です。)
カシノナガキクイムシに集中的に穿入された樹木は、この昆虫が保有するナラ菌が樹木内で増殖することで水分等を吸い上げる機能を失い、急速に葉の色が赤褐色に変色します。
長沢
資料提供 神奈川県自然環境保全センター
資料提供 森林総合研究所 資料提供 神奈川県自然環境保全センター
危険性があった場合、被害木の処理は、土地所有者の責任で行っていただく必要があります。伐採等の処理方法がわからない場合は専門業者(造園会社等)に相談することをオススメします。
※周辺に危害を与えるナラ枯れ被害木の処理を行う場合は、補助金の対象となる可能性があります。詳しくは「横須賀市ナラ枯れ被害木の処理支援補助金」のページをご覧ください。
ナラ枯れの被害は概ね5年程度をピークに終息に向かう可能性があることと、回復する可能性があることから、現在は、情報収集に務め注意深く推移を見守ります。
全国の被害量は平成22年度のピーク以降は減少しています。
年度 |
被害材積量 |
年度 |
被害材積量 |
年度 |
被害材積量 |
H12 |
3.2万㎥ |
H19 |
11.6万㎥ |
H26 |
4.1万㎥ |
H13 |
1.9万㎥ |
H20 |
13.3万㎥ |
H27 |
8.3万㎥ |
H14 |
7.8万㎥ |
H21 |
23.0万㎥ |
H28 |
8.4万㎥ |
H15 |
5.1万㎥ |
H22 |
32.5万㎥ |
H29 |
9.3万㎥ |
H16 |
7.1万㎥ |
H23 |
15.7万㎥ |
H30 |
4.5万㎥ |
H17 |
9.2万㎥ |
H24 |
8.3万㎥ |
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|
H18 |
5.9万㎥ |
H25 |
5.2万㎥ |
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(データは林野庁ホームページより)
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