今週の感染症トピックス
令和7年8月11日から令和7年8月17日(2025年第33週)
今週の注目感染症
【百日咳】
- 百日咳は、百日咳菌による呼吸器感染症です。現在日本では、定期予防接種の対象疾患になっています。近年では、乳幼児期の予防接種の効果が減弱した成人の発病がみられます。
- 主な症状は激しい咳です。短い咳が連続的に続き、最後に大きく息を吸い込んで痰を出しておさまる、という特徴的な症状を呈します。成人は比較的軽い症状で経過しますが、乳児は無呼吸発作など重篤になる場合もあり、注意が必要です。治療には抗菌薬が有効です。
- また、百日咳はワクチンで予防可能な感染症(vaccinepreventabledisease:VPD)の一つです。初回接種3回、追加接種1回の合計4回の接種が必要になりますので、生後2か月になったらすぐに5種混合ワクチンの定期接種を始めてください。日本小児科学会では、定期接種に加えて就学前にも任意接種として、百日咳含有ワクチン(DPTワクチン)の接種が推奨されています。
全数把握対象疾患情報(横須賀市内)
【結核:1例】
- 年齢群は20歳代、病型は肺結核及び右胸膜炎、推定感染感染原因・感染経路は飛沫・飛沫核感染、推定感染地域は神奈川県。
【レジオネラ症:1例】
- 年齢群は60歳代、病型は肺炎型、推定感染原因・感染経路は水系感染、感染地域は神奈川県横須賀市。
【百日咳:4例】
- 年齢群は10歳未満1例、50歳代1例、60歳代1例、80歳代1例、LAMP法等病原体遺伝子検出1例、感染原因・感染経路は不明4例、推定感染地域は神奈川県横須賀市1例、日本国内都道府県不明2例、不明1例、ワクチン接種歴は有1例、無1例、不明2例。
定点把握対象疾患情報(横須賀市内)
横須賀市の感染症(五類定点)発生情報(週報)
第15週より急性呼吸器感染症が新たに5類感染症に追加されたことに伴い指定届出医療機関数が変更になりました。そのため、14週をもって定点把握対象疾患の警報・注意報レベルの公表は終了しております。