今週の感染症トピックス
令和8年3月9日から令和8年3月15日(2026年第11週)
今週の注目感染症
【水痘】
- 水痘は、水痘・帯状疱疹ウイルスを病原体とする感染症であり、「みずぼうそう」とも呼ばれます。
- 感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、発熱や掻痒性の紅斑・水疱などの症状を呈します。潜伏期間は2週間程度(通常10から21日)です。小児では発熱と同時に掻痒を伴う紅斑が頭皮や体幹に出現し、丘疹、水疱、痂皮と変化します。発疹出現の1から2日前からすべての発疹が痂皮化するまで感染性があります。成人ではより重症となり、発疹前に発熱や倦怠感が先行し、肺炎や脳炎など重篤な合併症を起こし死亡することがあります。
- 手洗いや咳エチケット、換気などの飛沫予防策、接触予防策、水痘ワクチン接種が有効です。日本では、予防接種法に基づく定期接種として、1から2歳の間に2回の接種が行われています。
【麻しん】
- 麻しんは、麻しんウイルスによる急性の感染症です。
- 感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染で、感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ確実に発症します。発熱、咳、鼻水、のどの痛み、目の充血等が数日続いたあと、高熱と全身の発疹が出現します。また、肺炎や中耳炎、脳炎を合併する場合もあります。特別な治療法はなく、対症療法(症状を和らげる治療)が行われます。
- 予防にはワクチン接種が効果的です。日本では、予防接種法に基づく定期接種として、1歳で1回目、小学校入学前1年間に2回目のワクチンを、原則、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)で行うことになっています(全額公費)。また、2024年度に定期接種の対象であった方で、2024年度内にMRワクチンの偏在等が理由でワクチン接種ができなかった方については、2025年4月1日から2年間、定期接種として公費で受けられることになりました(特例措置)。
- 海外では麻しんの流行している国も多いため、海外渡航前には自身の予防接種歴や現地の流行状況を確認しましょう。
【インフルエンザ】
- インフルエンザは、咳やくしゃみ、会話などで発生するしぶき(飛沫)の中に含まれるウイルスを吸い込んだり、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れたりすることによって感染します。
- 外出後の手洗いや、咳エチケット(咳・くしゃみの症状がある場合はマスク着用)を心がけ、感染を予防しましょう。
- テーブルやドアノブなどの消毒には、一部の次亜塩素酸水も有効ですが、人がいる空間での噴霧はお勧めできません。手指の消毒には、せっけん・ハンドソープによる手洗いや、アルコール(消毒用エタノールなど)の使用が推奨されます。
全数把握対象疾患情報(横須賀市内)
【侵襲性肺炎球菌感染症:1例】
- 年齢群は90歳代、感染原因・感染経路は不明、推定感染地域は神奈川県横須賀市、肺炎球菌ワクチンの接種歴は不明。
定点把握対象疾患情報(横須賀市内)
- 水痘の定点当たりの報告数が2.60人(全週0.60人)と警報基準値(2.00人)を上回っていますので、感染が疑われる場合は、マスクの着用等基本的な感染症予防策の徹底が必要です。
- インフルエンザの定点当たりの報告数が12.44人(前週15.56人)と終息基準値(10.00人)を上回っていますので、引き続き注意が必要です。
- 横須賀市の感染症(五類定点)発生情報(週報)