総合案内 > 健康福祉・子育て教育 > 健康・医療 > 感染症対策・予防接種 > マダニによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(市民向け情報)
更新日:2017年1月17日
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新しいダニ媒介性疾患「重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombo cytopenia Syndrome:SFTS)」は、森や草むらにごく普通にいるマダニを媒介して感染する、SFTSウイルスによる病気です。
2012年秋以降、この病気による死亡例が国内で報告されています。日本で見つかったSFTSウイルスは、中国の流行地域で見つかっているSFTSウイルスとは遺伝子レベルで少し異なっていることから、ウイルス自体は昔から日本にいたと思われ、患者は国内で感染したと考えられます。マダニに万が一咬まれても全ての人が発症する訳ではありません。
主にSFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることで感染します。咬まれても痛みやかゆみはありません。
マダニは日本で47種類以上おり、これまでに実施された調査の結果、複数のマダニ種(フタトゲチマダニ、ヒゲナガマダニ、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニ)からSFTSウイルスの遺伝子が検出されています。ただし、これらのマダニ種全てが、実際にヒトへの感染に関与しているかについてはまだ分かっていません。
感染すると、6日~14日の潜伏期間を経て発症します。重症化すると、発熱、嘔吐、下痢などを繰り返し、血小板や白血球が著しく低下するのが大きな特徴です。
今のところSFTSウイルスに効く薬はありませんが、点滴などの対症療法で症状が改善します。致死率は10~30%程度と言われています。
現在、マダニに咬まれただけで感染したかどうかの検査をすることはできません。マダニに咬まれた後、発熱したときは皮膚科を受診して下さい。
マダニは日本全国の野山や草むらどこにでもいるので、咬まれることを完全に防ぐのは難しいです。しかし、咬まれても全ての人が発症する訳ではないので、むやみに恐れる必要はありません。身近な公園や市街地の草むらにもいる可能性はあるので、できればこまめに草刈りをして生息地を減らしましょう。
マダニの活動は春~秋にかけて活発化するので、その時期にはできれば野山や草むらには入らないようにしましょう。どうしても生息場所に入るときは、次のような注意が必要ですが、できる範囲の対策で十分です。
ウイルス自体は以前から日本にいたと考えられ、感染しても発症しない人が多いことが推察されます。
今回の確認で危険性が増した訳ではありません。
厚生労働省においては、SFTSを感染症法に基づく医師の報告義務対象の病気と位置づけ、ウイルス保有率などより詳細な実態について、調査を進めています。
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