総合案内 > 観光・文化・スポーツ > 文化インフォメーション > よこすかの文化財 > 横須賀市内の指定重要文化財等 > 横須賀市指定重要有形文化財(絵画・彫刻・工芸・考古資料等) > 茅山貝塚出土土器(かやまかいづかしゅつどどき)
更新日:2013年12月25日
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指定年月日:平成16年(2004年)1月26日
日本における縄文土器編年研究の基礎は、大正後半から昭和初期にかけて山内清男による層位学的な発掘調査と型式学的研究により確立された。
その成果である昭和4年の「関東北に於ける繊維土器」と題された論文では、茅山貝塚の土器を古式縄文土器の一例として紹介されている。
その根拠となった資料は赤星直忠の採集資料で、土器型式の内容については赤星自ら昭和5年に詳しく紹介し、以後、茅山式土器は関東地方の早期後半の土器型式として位置付けられるようになった。
昭和29年、赤星と岡本勇らは「茅山式土器」と一括していた土器がより細かく分かれるという実態を解明するため、茅山貝塚の発掘調査を行った。
その結果、従来の「茅山式土器」が層位的に分かれて出土することなどを根拠に、野島式-鵜ガ島台式-茅山下層式-茅山上層式という「茅山式」の細分案を示し、縄文時代早期後半の土器編年研究に大きく寄与した。このような考古学史上の評価から茅山貝塚は昭和29年に神奈川県指定史跡に指定されたが、同様に戦前に「茅山式土器」の提唱の根拠となった赤星直忠の採集資料、および「茅山式土器」の細分を示した昭和29年の発掘調査資料は、関東地方の土器型式の標識資料であると共に、わが国の考古学史において重要な位置を占める考古資料である。
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